この記事では、上記のような疑問を解消するべく、着物買取に値段が付かないケースと着物買取でがっかりしないための対策、価格をあげるコツや注意点についてまとめています。
- 着物買取で値段がつかないケース
- 着物買取で値段がつかない時の対策
- 着物買取の価格を少しでも上げるポイント
- 着物買取時の注意点
- 着物の高額買取がそもそもないこと
例えば、成人式や卒業式・入学式などこれまでは着物を着用する人も多かったのですが、現代の日本ではスーツを着用する方の方が多いイメージがあります。
記事を読むことで、着物をなるべく高く買取してもらう方法や、業者選びの注意点、相場などもまとめているので、ご自宅に眠っている着物をどう買取して貰えば良いのかがわかるようになりますよ!
着物買取で値段がつかないケース
着物買取で値段がつかない多くの原因には以下の5つが挙げられます。
- シミや汚れ、経年劣化により状態が良くない着物
- タバコや香水、カビ臭などにおいが残っている着物
- 着物の素材にウールが使われている
- 150cm以下などサイズが小さい着物
- 喪服は着物買取ではニーズが低い
上記5つの値段がつかないケースについて以下の章で詳しく解説していきます。
シミや汚れ、経年劣化により状態が良くない着物
着物にシミや汚れ、色褪せなどが目立ち状態が悪い状態のものは着物買取で値段がつかない原因のひとつです。
着物買取専門店ではクリーニング業者と提携していることが多く、多少のシミや汚れは落とせるので買取自体は可能です。
ただ、シミや色褪せがあまりにもひどいとクリーニング業者でも直すのは難しいため買取が不可となるケースもあります。
他にも経年劣化により購入から10年以上経過している着物は再販しても買い手がつかないことが多いので、値段や価値が付きにくいです。
しかし、このケースは「着物」ではなく、「骨董品」として価値があるので珍しいケースと言えます。
タバコや香水、カビ臭などにおいが残っている着物
シミや汚れ、色褪せ以外にも「たばこ臭」や「香水」「カビ臭」など臭いが原因で買取値段がつかないこともあります。
特にカビ臭は周りの衣服にも臭いがうつってしまうことから、保管にも注意する必要があるので買取する側としては買取値段を付けたいと思わないのです。
もちろん、何度かクリーニングすることでにおいは取れる可能性が高いですが、買取代金とクリーニング費用を考えるとマイナスになってしまいます。
虫食いは衣服に穴をあける厄介な虫でタンスやクローゼットの保管方法がずさんだと状態悪化に繋がります。
着物をいずれ買取してもらおうと考えている方防虫剤などを駆使して、今のうちに対策をしておくことをおすすめします。
着物の素材にウールが使われている
着物の素材も買取価格に影響する要因のひとつとなっており、「ウール生地の着物」は買取をしていない業者も多いです。
理由としては、前述で紹介した「虫食い(衣類害虫)」がつきやすいためです。
虫がつきやすい上に保管にも気を遣わないと卵を産みつけられ、他の着物にも影響を及ぼします。
他にもウールの着物は基本的に安価で取引されているので買取をすると割りに合わないのです。
「正絹の着物」は買取時でも比較的高額で買取してもらうことが可能で「ポリエステル」や「ウール」などの化学繊維で出来た着物は値段がつかない・つにくいケースが多いです。
150cm以下などサイズが小さい着物
着物のサイズが150cm以下の人を対象とした小さいものだと買取を不可としている業者も多いので値段がつかないこともあります。
小さい着物が買取値段がつかない原因は、「おしょりの部分が作れない」ことが挙げられます。
丈の調整をする部分。腰ひもを締めた後にできる帯の下線から出る着物の折り返し部分のこと。
日本人女性の平均身長は「令和元年国民健康・栄養調査」によると156cm〜159cm前後と公表されており、おしょりを作るために必要な身長は160cmです。
もちろんサイズが小さい着物でもプロの業者であれば丈を長くしてもらうことは可能だが、費用は高額になるので、これらのことからサイズが小さい着物は買取を不可としている業者が多いのです。
なので昔購入した着物は現在着用できる人が少ないので、これもサイズが小さい着物に値段がつかない原因のひとつです。
喪服は着物買取ではニーズが低い
お葬式やお通夜など限られたシーンでのみ着用する喪服は市場ニーズが少ないことから買取相場が300円〜2,000円程度とされています。
また、喪服はシンプルなデザインであることから仕立ての良し悪しが見た目にはっきりと出てしまい、化学繊維(ポリエステルやウール)で作られた喪服は数百円が相場です。
正絹で作られているものは数千円で買取される場合もあります。
他にも「家紋」がついている喪服は高い金額で買取を行っています。
「一つ紋」よりも「三つ紋」「五つ紋」と、紋の数は多ほど喪服の価値は高くなるので覚えておいてください。
着物買取でがっかりしないために!値段がつかない時の対策
着物買取でがっかりしたくない人に向けて、値段がつかない時の対策を次の章でそれぞれ解説していきます。
- 対策①:メルカリなどフリマアプリで売る
- 対策②:ヤフオクなどオークションサイトに出品する
- 対策③:値段がつかなくても良いなら着物を「寄付」する
- 対策④:着物をリメイクできるなら友人や親戚に譲る
- 対策⑤:最終手段は買取業者に無料処分してもらう
業者に査定してもらったけど買取しれもらえなかったという人はぜひ参考にしてくださいね!
対策①:メルカリなどフリマアプリで売る
着物買取業者で値段がつかなかった時はまず「フリマアプリ」で出品してください。
フリマアプリはネット通販と似たサービスで個人間取引が特徴なので、業者がダメなら自分で売るというのが選択肢のひとつになります。
フリマアプリの中でもおすすめのサービスは「メルカリ」です。
メルカリはアプリダウンロード数が累計1億を超えている大手サービスで、スマホで完結することができるので誰でも出品することができます。
買取が難しい「ウール生地」も実際に売れているので、業者での値段がつかない時はぜひメルカリを活用してください!
対策②:ヤフオクなどオークションサイトに出品する
フリマアプリに比べて売る難易度は上がるが、ヤフオクなどのオークションサイトもおすすめです。
オークションの特徴は人気や欲しい人が多いほど販売価格が高くなることで、フリマアプリと違って価格が決まっていないので、高く売れる可能性が高いです。
ヤフオクであればメルカリと同等以上の利用者もいるので、出品もしやすいですが、業者もいるので、競争率は高いことからフリマアプリより難易度が高いです。
なので商品ページや商品画像の作り込みが重要となります。
対策③:値段がつかなくても良いなら着物を「寄付」する
着物買取業者やフリマアプリ、オークションサイトでも買取が難しいなら「寄付」という選択肢もあります。
例えば、日本NPO法人では、世界の貧しい国の人に不要な着物を届ける活動をしており、そこに寄付することができます。
また、着物以外にも衣服なども取り扱っているので、社会貢献したいという方にはおすすめです。
ただ、無料で引き取ってもらえるわけではなく、送料が自己負担となるため、注意が必要です。
その場合も、郵送で送る場合は送料が自己負担となりますが、自身で持ち込みをすれば無料になるので、寄付先が持ち込み可能なところを選ぶのが良いです。
対策④:着物をリメイクできるなら友人や親戚に譲る
着物のリメイクとは、着物の生地を活用して小物やワンピースなどに再利用することを指します。
この着物をリメイクすることができる人がいるなら、その人に譲るという選択肢もあります。
他にも自分で着物をリメイクできるなら、リメイクした後にフリマアプリやヤフオクに出品するのもおすすめです。
むしろフリマアプリやオークションサイトはリメイクしたものの方が高く売れる傾向にあります。
処分するよりも再利用することで無駄を省きお得になるのがこの着物リメイクなので、ぜひ検討してみてください!
対策⑤:最終手段は買取業者に無料処分してもらう
この章で紹介した対策が全てできなかった時は、買取業者に無料処分してもらうのが良いです。
「売れなかった」「買取してもらえなかった」「欲しいと言う身近な人がいない」などの理由でタンスやクローゼットに保管しておくのはナンセンスです。
なので本当に使い道がなくなってしまった着物は無料で処分してもらうのが一番です。
再販できなかったとしても何らかの形で再利用されることになるので、「着物を無駄にしたくない」と考える方は業者に引き取ってもらってください。
着物買取の価格を少しでも上げるポイント
着物買取で値段を少しでも高くするポイントは以下の通りです。
- 複数の着物買取専門店に依頼し比較する
- 和装品や帯など付属品をつけると買取価格がアップ
- ブランドや有名店・人が仕立てた着物は「証紙・落款」をつける
- 着物をなるべく良い状態にして査定に出す
- 持ち込みで無駄足にならないよう「出張買取サービス」を活用する
上記5つのポイントに次の章で詳しく解説していきます。
着物を査定に出そうと考えている人はぜひ参考にしてください!
複数の着物買取専門店に依頼し比較する
着物を査定に出す場合は、着物買取専門店に依頼するようにしてください。
専門の知識がなければ、正しい価格をつけることが難しく安価で買取されてしまう可能性があります。
また、着物買取業者は1社だけに依頼するのではなく、複数社に依頼し、なるべく高く買取してくれる業者を選ぶようにしてください。
和装品や帯など付属品をつけると買取価格がアップ
着物は単品で売るよりも、帯や和装品などの付属品をつけることで買取値段が数%アップします。
また、付属品がついている着物は単品に比べて売りやすいこともあり、業者からの評価が高いです。
着物買取業者は買い取った着物を再度販売しているので、付属品がある方は必ずセットで査定に出すようにしてください。
ブランドや有名店・人が仕立てた着物は「証紙・落款」をつける
着物ブランド店や老舗、有名な人が仕立てた着物はウール生地であったとしても高額で買取してくれるケースが多いです。
ただ、査定の際には本物であることの証明になる「証紙」や著名な人物本人が記した「落款」がなければ価値は低くなってしまうので注意してください。
着物をなるべく良い状態にして査定に出す
着物買取はもちろん新品・未使用のものが一番高く買取してもらえますが、基本は中古です。
なので査定に出す場合は、クリーニングに出すなど少しでも良い状態の着物を出すようにしてください。
見た目が悪いことで、先入観から安く見積もられてしまうこともあるので、自分で落とせる汚れなどは徹底して落としておきたいポイントです。
ただクリーニングに出す着物は「高価な着物に限定」してください。
価値ある着物はクリーニング料金をペイできるほど買取額が上がりますが、そうでない場合はクリーニング料金の方が高い可能性もあるので注意!
着物の劣化具合というのは風通しや畳み方で変わってくるもので、「たとう紙」という着物保管に使われる紙を査定時に一緒に出せば査定額もプラスになるので覚えておいてくださいね!
持ち込みで無駄足にならないよう「出張買取サービス」を活用する
着物買取には「出張買取サービス」がありますが、実際に自宅まで業者の人が査定しに来てくれます。
ここのコストがかかる分、高額買取から少し外れてしまうリスクがありますが、「お店に持ち込みしたのに買取してもらえなかった」という手間を省くことができます。
出張買取サービスでの査定は「無料」になるので、店舗に着物を持っていくことが困難な人は必ず利用したいサービスです。
業者の対応をしっかり確認して、適当な業者に着物を売ってしまわないリスクを避けることができるのは良いですよね!
着物買取をしてもらう上での注意点
着物買取をしてもらう上で注意したい点は以下の4つです。
- 着物買取の相場を事前に確認する
- 着物買取業者の口コミや評判、体験談をチェックする
- 査定の時点で対応が良くない着物買取業者を選ばない
- 納得いかない査定金額で話を進めない
上記4つの注意点について次の章で詳しく解説していきます。
高額買取やトラブル回避にまつわるお話になっているので参考にしてください!
着物買取の相場を事前に確認する
着物買取の相場を事前に確認しておけば、ある程度の買取額を把握することができます。
これにより悪徳な業者に引っかかるリスクを下げることが可能です。
以下の表は一般的な着物と帯の買取相場をまとめたので参考にしてください!
着物の種類 | 一般的な買取相場 |
---|---|
訪問着 | 10,000円〜30,000円 |
振袖 | 10,000円〜40,000円 |
付け下げ | 2,000円〜6,000円 |
小紋 | 2,000円〜5,000円 |
色無地 | 3,000円〜5,000円 |
帯の種類 | 一般的な買取相場 |
---|---|
半幅帯 | 2,000円前後 |
丸帯 | 5,000円〜20,000円 |
袋帯 | 〜180,000円 |
名古屋帯 | 3,000円〜5,000円 |
- 久留米絣:5,000円〜10,000円
- 琉球絣:10,000円〜30,000円
- 伊兵衛織:20,000円前後
- 大島紬:30,000円〜50,000円
- 牛首紬:30,000円〜50,000円
- 塩沢紬:〜40,000円
- 本場黄八丈:40,000円以上
- 読谷山花織:50,000円〜150,000円
着物買取業者の口コミや評判、体験談をチェックする
着物買取業者の口コミや評判、実際に査定に出した人の体験談をSNS(Twitter等)やネットでチェックすることもトラブルを未然に防ぐために必要なことです。
例えば、着物買取のバイセルを実際に使った人の体験談などはTwitterなどで簡単に確認することができます。
そういえばこないだバイセルに出張査定を申し込んだ。着物も古いし、うーん、と思ったが。何点か買取してもらえた♫ダメ元っていい言葉だわ笑
— abemaria (@abemaria_a) March 23, 2021
バイセルに着物の査定に来てもらった。若い人が来た。
この人に着物の価値わかるん?思ったら、写真を撮って会社に送る。
自分だけの判断じゃなくいろんな人が見て公平にって体裁いいように言うてるけど、価値わからん人が査定に来て会社に指示を仰ぐシステム。時間がかかってしゃーない。— みゆな (@Wiwfe8PxiIAZq2w) October 13, 2021
口コミサイトでは実際に業者とのやりとりを詳しく書いてあったりすので、業者選びの参考になりますね。
ネット上に記載されているものなので全て信頼できるというわけではないのであくまで参考程度に見ておいてください。
査定の時点で対応が良くない着物買取業者を選ばない
着物買取業者の中には対応が良くない業者も存在します。
例えば、
- 電話対応が悪い、連絡がこないなど
- メールの返信が遅い
- 質問の回答が抽象的
- 買取価格の根拠を提示しない
- 査定日程を送ってくれない
などが挙げられます。
こういった業者は、後々トラブルを起こす可能性も高いので、査定してもらう前にキャンセルするようにしてください。
口コミサイトやSNSなどの体験談や評判も確認しながら業者選びをするようにしてください!
納得いかない査定金額で話を進めない
これは人と何かを交渉したり、相談するときの前提条件ですが、査定金額など内容に納得いかないまま話を進めるようなことはしてはいけません。
納得いかないまま話を進めることで、実際はもっと高く買取してもらえるはずの着物だが、後々調べたら相場よりもずっと低い金額で買取されていたなどのトラブルを引き起こします。
「判断が必要になる回数が多い会話をするとめんどくさくなり投げやりになってしまう」
上記のような人は特に注意して、着物買取を進める必要があるので覚えておいてください!
まとめ
着物買取で値段がつかないケースは主に以下の5つが挙げられます。
- シミや汚れ、経年劣化により状態が良くない着物
- タバコや香水、カビ臭などにおいが残っている着物
- 着物の素材にウールが使われている
- 150cm以下などサイズが小さい着物
- 喪服は着物買取ではニーズが低い
基本的に高額買取を希望される方は、ブランドや老舗が仕立てた着物(証紙や落款つき)でないと数万円の取引は難しいのが現状です。
少しでも買取値段を挙げたい方は、保管方法に注意し、状態の良い着物と帯や和装品なども同時に査定に出すようにしてください。
着物買取業者の査定額に納得いかない方や値段が付かなかった場合は、フリマアプリやオークションサイトを活用するのがおすすめです。
また、寄付や着物リメイクをして再利用することも検討しておいてください。
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