つみたてNISAは2023年の今からでは遅い?いつまで続く?
積立NISAを始めるタイミングや月について知りたい!
つみたてNISAに興味はあるけど「今からでは遅い?」「いつまで利用できるの?」と悩んでいる方も多いです。
少額から積立投資を始めることができ、運用益が非課税になる投資制度のこと。
つみたてNISAは2023年12月まで積立投資が可能で、非課税期間は最長20年間となっています。※今年から始めた方の非課税期間は2043年まで
記事を読むことで、つみたてNISAのメリット・デメリットや始めるタイミングと月などについて適切に判断できるようになるのでぜひ参考にしてください!
結論:つみたてNISAは今からでも遅いわけではない
結論として、つみたてNISAは今から始めても遅くありません。
理由は大きく2つあります。
- ①今年から始めた場合でも非課税期間は継続するため
- ②新NISAとは別枠の扱いになるため
まず前提ですが、つみたてNISA制度は2023年末に終了します。
そのため今年から始めたとしても、あまり意味がないと感じてしまう人も少なくないはずです。
たしかに、つみたてNISAで投資できるのは今年までですが、制度そのものは残るので、非課税期間は今後も継続します。
また現行のつみたてNISAと、2024年から始まる新NISAの枠は、まったくの別枠です。
つみたてNISAはいつまで続く?
つみたてNISAで投資できるのは今年までですが、非課税期間は証券口座を開いてNISAを使い始めてから20年間と定められています。
20年間の非課税期間が設定されているので、例として2042年から積立を開始した商品は2061年末までの利益が非課税です。
つみたてNISAの非課税期間は2042年まで
つみたてNISAの非課税期間は最長で2042年までです。
現行のつみたてNISA制度が始まったのは2018年で、年間に投資できる上限額が40万円、非課税期間が最長20年間と定められています。
当初の非課税期間は2037年までだったのが、2020年の法改正により5年間延長され、現在の2042年までとなりました。
つみたてNISAを2023年(今年)から始めた場合は、20年後の2042年12月まで非課税で運用できるというわけです。
具体的には、つみたてNISAを始めた年から数えて、最長で20年間の非課税期間があると覚えてみてください。
ちなみに2022年につみたてNISAで投資した分の非課税期間は、20年後の2041年までとなりますので、その点には注意してください。
なお、非課税期間が終了した場合には、通常のように運用益に対しておよそ20%の税金がかかってしまいますので、出口戦略(どのタイミングでどうするか)も考えておく必要があります。
あらかじめ自分自身のつみたてNISAの非課税期間が、いつまで続くのかを把握しておくことも大切です。
2024年から始まる新NISAとは?
2024年から始まる新NISAとは、政府が掲げている「資産所得倍増プラン」の実現に向けた具体的な政策のひとつです。
簡単にいうと貯蓄から投資へとシフトさせることにより、個人の長期的な資産形成を助長する計画のこと。
また、新NISA枠は1800万円までの積立であれば2061年までではなく恒久的にできるため、一般の方でも簡単に投資ができます。
現行NISAとの違い
引用:新しいNISA:金融庁
現行NISAとの違いは、大きく以下の3つです。
- 非課税期間が恒久化となる
- 生涯の非課税枠が1,800万円(年間360万円)に増える
- 売却をしても翌年に非課税枠が復活する
非課税期間が恒久化となる
まず1つ目の非課税期間ですが、つみたてNISAのそれが20年だったのに対して、新NISAは無期限となり「恒久化」します。
例えば、現行NISAのように非課税期間に期限があることにより
- 過度に暴落してしまうのを恐れてしまう
- 少しでも利益が出たときに売ってしまいたくなる
などといった考えになりやすくなることが想定できます。
しかし、非課税期間が恒久化することで、このような概念を払拭できるので、暴落が起きたとしても、これまでよりも長期的な視点で資産形成を考えることができるようになります。
この点は新NISAのメリットと言えます。
生涯の非課税枠が1,800万円(年間360万円)に増える
新NISAでは生涯のうちに投資できる非課税枠が1,800万円に増えます。
新NISAは、年間に最大で360万円まで非課税枠を利用して投資ができるように改正されました。
そのため、最短だと5年間(360万円×5年間)で1,800万円の非課税枠を埋めることが可能です。
具体的には、現行のつみたてNISAがつみたて投資枠となり、一般NISAが成長投資枠として引き継がれています。
新NISAでは、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円まで投資できるようになりますので、現行のNISAと比べて非課税で投資できる額が大幅に増えるのが、大きく変わるポイントです。
ちなみに、このつみたて投資枠と成長投資枠を併用すること、あるいは成長投資枠だけを利用することもできます。
成長投資枠のみを利用する場合には、生涯投資枠1,800万円のうち成長投資枠1,200万円(240万円×5年間)が上限となる点です。
毎月一定額のつみたてや一括投資など、自分自身のタイミングで投資できます。
売却をしても翌年に非課税枠が復活する
新NISAでは売却をしても翌年に非課税枠が復活します。
現行NISAの場合、その年度に口座の投資信託や株式などを1度売却してしまうと、非課税投資枠を再び利用することはできませんでした。
しかし、新NISAでは売却することにより空いた分の枠が、翌年には復活します。
新NISAの口座内で100万円の投資信託を買ったとします。
仮に、この100万円の投資信託が200万円にあがったとしたら売却益は100万円(200万円ー100万円)です。
この場合、この200万円を売ったその翌年に、100万円の枠が復活します。
復活は当時の買ったとき(簿価)の金額で判断されるので、買ったときの金額である100万円になるというわけです。
なので途中で現金が必要になり、新NISAの一部を売却したとしても翌年に非課税枠が復活することで、一層使い方の幅が広がるのです。
つみたてNISAが期間終了したらどうする?
つみたてNISAの期間が終了したときにとれる対策は、主に3つです。
つみたてNISAを利用している人であれば、いつかは非課税期間の終了がやってきます。
非課税期間が終了した際の対策は以下の通りです。
- つみたてNISAで保有をした金融商品を全て売却する
- 課税口座に移動をして運用を続ける
- 新NISA制度に再投資を行う
この章を読むことで、つみたてNISAをしている人が非課税期間が終了する際にどういった対策ができるのかが分かります!
つみたてNISAで保有してきた金融商品をすべて売却する
つみたてNISAの非課税期間が終了したら、これまでつみたてNISAで保有してきた金融商品を全て売却するという方法があります。
新しく投資ができるのは今年(2023年)までですが、今年までつみたて投資した分に関しては、20年間非課税で運用することが可能です。
したがって、非課税期間が終了するまでゆったりと長期投資を行い、非課税期間が終了する前のタイミングですべて売却するというのがひとつの方法です。
解約の制約などは一切ありませんので、途中でお金が必要になったり、当初の目標額に達した場合などに、金融商品を売却するなどでも問題ありません。
課税口座に移動して運用を続ける
つみたてNISAの非課税期間が終了後に、課税口座に移動してこれまで通り運用を続ける方法もあります。
具体的には、非課税期間が終了すると保有中の金融商品は自動的に課税口座に移動されますので、特に何か手続きをする必要はありません。
20年を超えて運用することで複利の力を最大限活用したい人にとっては、課税口座という選択肢もあります。
課税講座は特定口座のひとつで、投資により利益を得ると課税の対象となります。税率は一律20.315%、他の特定口座・一般口座がある方は損益通算も可能。
新NISA制度に再投資する
新NISA制度に再投資を行う方法もあります。
前の章でもお伝えしましたが、新NISAでは非課税期間は永久です。
つみたてNISAで投資した40万円の金融商品が、10年後に60万円になっていたとします。
この場合、10年後の60万円のときに売却をすれば、60万円すべてが自分の手元に残ります。
つみたてNISA制度を上手に活用することで、60万円の資金を新NISAに再投資を行えますので、まさに一石二鳥です。
つみたてNISAは今からでは遅い?に関するよくある質問
この章では、つみたてNISAは今から始めるのには遅いのかに関連したよくある質問を集めました。
- Q:つみたてNISAは貧乏人でも始められますか?
- Q:つみたてNISAで元本割れする確率はどれぐらい?
- Q:つみたてNISAは5000円だと意味ない?
- Q:つみたてNISAはデメリットしかないってほんと?
- Q:つみたてNISAは2023年から始めるのがおすすめですか?
- Q:つみたてNISAでカモにされるとはどういうことですか?
- Q:つみたてNISAを始めるタイミングや月について教えてください
多くの人が共通して感じている不安や疑問点を、解消できるよう解説していきます。
Q:つみたてNISAは貧乏人でも始められますか?
つみたてNISAは、貧乏人でも始めることは可能です。
つみたてNISAは、少額からの積立投資を支援するためにできた非課税制度だといえます。
具体的には、毎月100円あるいはポイント投資などでも積立投資を行えますので、初心者でも始めやすいのがメリットです。
貧乏だからこそ少額からでも将来お金を増やす手段の一つとして、つみたてNISAをおすすめします。
Q:つみたてNISAで元本割れする確率はどれぐらい?
つみたてNISAで元本割れをする確率は、金融商品の保有期間によって大きく変わってきます。
つみたてNISAでは、保有する期間が長ければ長いほど、元本割れの確率は低くなることが知られています。
金融庁が公表している保有期間と収益率の分布を示したデータ(1985年以降各年)によると、1985年以降元本割れをする確率は保有期間5年で10~20%程度で、保有期間が20年でほぼ0%という結果でした。
これらはあくまでも過去のデータですので、今後20年持てば必ず元本割れをしないということではありません。
ですが、長期で運用を続けることで、元本割れのリスクを大きく減らせるのは確かです。
Q:つみたてNISAは5000円だと意味ない?
つみたてNISAは5,000円でも意味があります。
少額からでも継続的に積立投資を行うことで、将来大きなリターンとなる可能性があるからです。
例えば、つみたてNISAで毎月5,000円を20年間積み立てた場合、年利5%で85.5万円の利益が期待できます。(金融庁の資産運用シミュレーションで計算:最終金額は205.5万円で、うち元本は120万円)
そのため、5,000円であっても毎月しっかりと継続することに大きな意味があります。
Q:つみたてNISAはデメリットしかないってほんと?
つみたてNISAは、短期的に儲けたい人にとっては元本割れのデメリットがあります。
理由としては、つみたてNISAでは長期的な資産形成を目的として作られているため、短期向けの制度設計となっていないためです。
仮に市場が暴落した場合などには、短期的にマイナスとなることも想定されます。
また、NISAで購入した商品は(特定口座などと)損益通算することができませんので、買った価格よりも金額が下がれば損失となる点にも注意が必要です。
したがって、つみたてNISAを短期で利用する場合には、色んなデメリットがあるといえます。
Q:つみたてNISAは2023年から始めるのがおすすめですか?
つみたてNISAは2023年から始めるのがおすすめです。
2024年から始まる新しいNISAとは、まったくの別枠で非課税投資できるのです。
そのため、2024年から新NISAを始めるよりも最大で40万円分の非課税投資金額が増やせます。
つまりつみたてNISAを早く始めていた方がよりお得に資産運用ができるというわけです。
Q:つみたてNISAでカモにされるとはどういうことですか?
つみたてNISAは、金融機関の窓口で買うことでカモにされる恐れがあります。
同じ金融商品であっても、場所によって購入時の手数料が大きく違うためです。
つみたてNISAでは長期での保有が想定されますので、コストはできる限り抑えることがとても重要だといえます。
そのため、なるべくならコストを最小限に抑えられるネット証券で買うことをおすすめします。
Q:つみたてNISAを始めるタイミングや月について教えてください
つみたてNISAを始めるタイミングや月ですが、できる限り早く始めた方が有利です。
少しでも早く始めた方が、その分複利の効果を期待できます。
つみたてNISAでは、運用で得られた利益を再投資して、運用額を増やしながら運用する仕組みとなっています。
なお、つみたてNISAは2023年の12月末日までしか投資できませんので、なるべく早く始めることが大切です。
つみたてNISAは今からでは遅い?のまとめ
つみたてNISA制度は2023年末に終了しますが、今から始めても遅くありません。
その理由は、終了しても非課税期間は継続することと新NISAとは別枠の扱いになるためです。
今年から始めることで来年から始めるよりも、非課税枠を多く使うことができることから今から始めて遅いというわけではないのです。
また、つみたてNISAを始めるタイミングや月ですが、できる限り早く始めた方が有利になります。
少しでも早く始めた方が、その分複利効果を期待できるからです。
つみたてNISAでは、運用で得られた利益を再投資して、運用額を増やしながら運用する仕組みとなっています。
なお、つみたてNISAは2023年の12月末日までしか投資できませんので、なるべく早く始めることが大切です。
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